ホラー
2008年10月13日
2004年07月17日
魔女は夜ささやく
これも一気に読み上げた、古い時代のお話だが違和感はなかった。
「少年時代」もよかったが、私はこちらがお薦め★★★★
「魔女は夜ささやく」 ロバート・R.マキャモン 2002 文藝春秋
かつてモダンホラーの立役者として一大旋風を起こした、マキャモンの10年ぶりの新作。
舞台は17世紀末、闇深いアメリカ開拓時代。魔女として処刑される寸前の若い女がいる。彼女を裁くためにやって来た年老いた判事と、その書記で、孤児院から判事に引き取られた主人公の青年マシュー。「すべての断片がぴったりとはまらないと気が済まない」彼は、町の人々が抱える秘密を知り、それぞれの思惑から作り上げられたニセモノの物語を暴いてゆく。
マシューの若者らしい正義感と好奇心、誠実さ、勇気に好感する一方、人間の欲望が紡ぎ出す醜さにゾッとする。女性の無実を信じ、事実を探り検証し続けることで、息子が父親を乗り越え、成長してゆく物語にもなっている。
人々が何を恐れ、なぜ恐れるのかを探ることは、ホラーというジャンルの一つの到達点なのかもしれない。秋の読書に、2段組み上下巻をたっぷり堪能するのもいい。
「少年時代」もよかったが、私はこちらがお薦め★★★★
「魔女は夜ささやく」 ロバート・R.マキャモン 2002 文藝春秋
かつてモダンホラーの立役者として一大旋風を起こした、マキャモンの10年ぶりの新作。
舞台は17世紀末、闇深いアメリカ開拓時代。魔女として処刑される寸前の若い女がいる。彼女を裁くためにやって来た年老いた判事と、その書記で、孤児院から判事に引き取られた主人公の青年マシュー。「すべての断片がぴったりとはまらないと気が済まない」彼は、町の人々が抱える秘密を知り、それぞれの思惑から作り上げられたニセモノの物語を暴いてゆく。
マシューの若者らしい正義感と好奇心、誠実さ、勇気に好感する一方、人間の欲望が紡ぎ出す醜さにゾッとする。女性の無実を信じ、事実を探り検証し続けることで、息子が父親を乗り越え、成長してゆく物語にもなっている。
人々が何を恐れ、なぜ恐れるのかを探ることは、ホラーというジャンルの一つの到達点なのかもしれない。秋の読書に、2段組み上下巻をたっぷり堪能するのもいい。