2005年03月16日

SAS(特殊部隊)

世界最強の特殊部隊と言われるSAS(英国陸軍特殊空挺部隊 = Special Air Service)が創設されたのは、第二次大戦中のことである。SASはアフリカ戦線に投入され、ロンメル元帥麾下のドイツ軍の背後でゲリラ戦を展開し、多大な戦功を挙げた。戦後いったんは解体されたが、英国が植民地紛争に揺れると再び編成され、マラヤ、オマーン、ボルネオ、アデン等を転戦した。
これらの植民地紛争が終わる頃、SASは北アイルランドに投入され、IRA(アイルランド共和国軍)を相手に対テロ活動を展開することになった。この経験は、1980年5月のロンドンのイラン大使館人質奪還事件で発揮された。テロリストが立てこもる大使館に突入したSASは、5名中4名のテロリストを射殺し、人質を全員無事に救出した。SASの死者はゼロだった。その後、フォークランド紛争でも最前線で行動し、アルゼンチン軍に大きな損害を与えた。
SASを贔屓にしている冒険小説作家は数多い。そのほとんどは、当然のことながら英国人作家だ。たとえばギャビン・ライアルは「影の護衛」以来、元SAS少佐ハリイ・マクシムを主人公とする<マクシム少佐シリーズ>を書き続けている。またジャック・ヒギンズも「エグゾセを狙え」の主人公トニイ・ヴィリアーズSAS少佐を、その後の作品でも何度か登場させ、重要な役割を演じさせている。彼らの筆致からは、SASが英国の威信を具象化した存在であることが読み取れる。
SASは正規軍所属の第22SAS連隊と、郷土軍所属の第21、23SAS連隊からなっており、司令部はヘリフォードのブラッドバリー・ラインズに置かれている。

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